仙台 カブトムシ盛期

虫を見に新しいポイントへ出掛けたら、大雨。 雨に降られるのは今回に限った事ではなく、むしろ最近の恒例行事となっているような感すらあるが、この日のは特別。 今年春に見た雹交じりの豪雨以来の壮絶な勢いで、街にも野山にも叩き付ける。 現地に着いてか…

夕暮れ虫巡り

藤次郎さんから 「 鮎食べない? 」 と唐突で嬉しいお話があったので、 「 食べる食べる 」 と食い意地の顕わな返事をした。 間も無く、少し前に釣ったという若鮎を携えて藤次郎さんがやって来て、早々に 「 ミヤマ見に行かない? 」 と言うので 「 え?行く…

’12年 大ノコ 期前雑感

今年は夏虫の出が遅いと思う。 虫を見ている人達は大体同じ事を言っているので、仙台あたりでは実際どこでもそうなのだろう。 7月初旬くらいまでは土日に雨が多く、人が山に入る時にたまたま虫が少ないだけかとも考えていたが、ここ何日かの晴れの日でも、…

クワガタ果樹園

珍しくコナラの樹液を吸うアカシジミ。 ここは藤次郎さんが連れて来てくれた宮城県南部のポイント。 遠目に何の変哲も無い山なのだが、彼が強烈に推薦するからには何か変わった場所には違いない。 よほど樹液が美味いと見え、アカシジミは動かない。 若く低…

瑠璃色滴る コルリクワガタ

6月17日はishiさん、ひささんと山形へ。 「 父の日に 」 として採集行の権利 (夕方まで) を御家族から頂いたishiさんに同行。 山形の少し高い所には雪がまだまだ残っていて、その場全体の雰囲気は仙台の4月初めくらいの感じ。 日の当たる部分…

カミキリ 数種拾い上げ

先日、ishiさんと出掛けた山形で見たクリストフコトラカミキリ。 車のフロントガラスに落ちてきたのを、ishiさんが教えてくれたもの。 黒・赤・黄 三色のうち黄色が鮮やか過ぎるようだが、これはハチから借りた警戒色らしい。 クロスズメバチやフタ…

保護色の解体

急にまとまった雨が降ると小さな流れを作り、晴れると水が引いて、道沿いに細長い砂地が残る事がある。 それに沿って歩くと数頭の虫が足元から飛び立ち、それぞれ少し離れた所に降りた。 そのうちの一頭が降りた場所に見当を付けて近付くと、小さな甲虫がじ…

小金環 ウンモンテントウ

少し前に、義蜂さん( = gibachinamazuさん ) と虫を探していた時の事。 ちょっとした谷から一段低い場所に向かっている小さな流れ込みがあり、それに沿って何か面白い水生昆虫でも泳いでいないかと覗きながら歩いていた。 すると、流れの中から顔を出してい…

遅咲き多謝

ishiさんと出掛けた山形。 「 山形 」 と言うだけあって、道中どちらを向いても格好の良い山河が目に付く。 素人目にも何となく、仙台との地勢の違いが感じられる。 最初に見た場所では、もう6月近いと言うのに沢山のギフチョウが飛んでくれていたが、…

西へ春戻り

ギフチョウは春を象徴する種類であり、近縁のヒメギフチョウよりも豪華で変異に富む。 仙台はヒメギフチョウのみを産するので、ishiさんと山形までギフチョウを見に行く事に。 もう6月近くなり春の象徴には遅いかとも思われたが、現地ではたくさんの採…

日食 ちょっとかじり

5月21日の朝には日食。 昨年辺りからは月食などの天文イベントが多く、そのたびに2012年5月の金環食がセットで話題に上ってきたもの。 同じ仙台の義蜂さん( gibachinamazuさん 仙台・宮城 -義蜂ナマズの画像ブログ- )などとも 「 今度の金環、どう…

昼の星

明日は山形行きで、明後日は日蝕。 いずれも晴れれば撮り通しになりそうなので、今のうちにこれを。 太白山のミヤマカラスアゲハ。 先の二記事に載せたナミアゲハ・キアゲハといった黄色いアゲハチョウや、近縁のカラスアゲハなどと一緒に山頂へオスが集まっ…

緑の黒髪

小山の頂でアゲハチョウを撮ろうと強烈な日射を浴びながら待っていると、キアゲハやナミアゲハといった黄色いアゲハチョウたちに混じり、黒く大きな影が崖の縁をよぎる。 カラスアゲハだろう。 黒地の翅表に金青緑の星を散らした美しいチョウだが、飛んでい…

太陽争奪

※ 縦に長い画像は、宜しければ F11キー 等の全画面表示でどうぞ。 わざわざ人に見せるような物も撮れず、かと言ってここを放って置いては顔も繋げず。 週末は我らが仙台のランドマーク太白山へ、飛ぶ物を求めた。 太白山と言えば縄張り争いに集まるオスの…

残翔 ヒメギフチョウ

今春ヒメギフチョウが出てから三週間ほどもたった。 発生前線を追って高標高地や北へ出掛ければまだ新しいものが見られるが、おおむね仙台のヒメギフチョウはシーズン終盤を迎えているようだ。 交尾・産卵のシーンが続いたが、やはり飛んでこそ蝶。 片手間の…

オオルリ

以前からヒメギフチョウを撮りに訪れている近場も、数年前に公園として整備されると共に、生息地としてバレてきたようだ。 採りたい人は採る、見たい人は見るで構わないと思うのだけど、誰かがその場に飛んでいる分を採ってしまえば、後から来た人たちが見る…

雲間を縫って

チョウは天候に敏感な生き物で、さっきまで何頭もそこらを飛び回っていたものが、少し陽射しが翳っただけでサッと一斉に姿を消してしまうという事がよくある。 飛翔中に体温が下がって墜落すれば、アリか鳥の餌食であり、まだ寒い春先に出る種類であればなお…

春を繋ぐ

ヒメギフチョウの幼虫の食草は主にウスバサイシンだが、仙台ではまだ葉の出ていない地域が多く、雌蝶が産卵するシーンは今年未見。 風に流されながら小径沿いを飛び、時折カタクリの花に降りるというのがおおよその動きだったが、二頭が絡んで飛ぶ所を見てい…

サクラ以前

春のスタート、それは花見ではない。 風が強く、黙って立っているとまだ寒いくらいだったが、春らしいものが出ていた。 羽根の毛が柔らかそうなヒメギフチョウ。 カタクリの花は全体の約半数が咲いており、日向の小さな株から開花しているようである。 マイ…

RUN OVER THE WINTER

前回はキタカブリの山を当てて、これで今期のカタがついたと言った舌の根も渇かないうちに、また山に行って来た。 もう四月で越冬昆虫を構うには遅く、野人が春期発情で暴走したかと言われても仕方ないが、今期のキタカブリに対しては若干の思い残しがあった…

11年度 掘り尽くし

虫を採りに行き、幾らか採ってきた という何でもない話なのだが、まあいつもの事として御勘弁頂きたい。 三月三十一日は言わずと知れた年度末。 年度替りで有料道路の無料措置が終了となる事もあり、宮城県内のキタカブリを少し追加する事に。 少し前に目を…

同形異紋

先にも書いていた通り、テントウムシを並べて見た。 ずいぶん柄の種類が多いと見えるが、これらは全て同一種のナミテントウ。 キタカブリ採集の際に一本の木に集まっていたものの一部である。 人で言うとABO式の血液型のような分かれ方になるのだろうか。…

県境迫る

前回の記事に続いてナミテントウの変異を と考えていたのだが、身辺の歩行虫愛好者様各位の要望もあり、冬の宮城に輝くキタカブリを先に並べておく事に。 最近は枯材や崖の肩から掘り出した虫を、カメラに付けっぱなしのマクロレンズで撮るだけという事が多…

大粒小粒 枯木に玉

最近は宮城県の北に出掛けて、ぼちぼち緑色のマイマイカブリを探している。 倒木や崖を探して見付ける虫だが、立枯れへの侵入率も高い。 大きな立枯れだと日陰側にマイマイカブリ、日向の向きには別の虫…。 テントウムシをよく見付ける。 防風断熱が効いて、…

Green in White

ここの所、どうも写真が増えない。 例によってひささんや藤次郎さんら、優しき面々と山へ出掛け虫をほじってはいるのだが。 毎度言う事だけれど、今年はどうも雪が多い。 積もっている雪ならどかして掘れば済む事だが、山行当日の朝から晩までドサドサと雪が…

虫も人も埋もれて

ひささんは私と同じ仙台にお住まいで、甲虫を中心に採集、飼育をなさっている方だ。 もとより熱心な採集家であるひささんだが、昨11年における彼の採集成果は特に凄まじかった。 灯火で一晩にオオクワガタ6頭とコクワガタ52mmとか、71mmのノコギリク…

赤いヘビ

夏に近所の子達が 「毒蛇がいたよ!」 と騒いでいた。 詳しく話を聞いてみると、そのヘビの体色は赤と黄。 長さについては、両腕を一杯に広げて 「こんくらいデカかった!」 と言う。 子供たちが見たのは、多分ヤマカガシだったろう。 サイズに関しては、釣…

若い興味の力 2

前記事に続き、2011年に仙台市科学館で開催された児童生徒理科作品展の様子を。 自分が扱う分野が生物なので、毎年どうしても標本に目が向いてしまうのだが、今年は工作にも面白いものを見つけたので少し追記を、という事で。 写真にして見ると何だかよ…

若い興味の力 1

化石ゾウの骨格標本が出迎えるのは、仙台市科学館。 昨年のことになるが、科学館で開催された児童生徒理科作品展を見てきた。 毎年面白い作品揃いなのだが、昨年はブログ閉鎖等の被害で記事を載せられなかったため、改めて2011年の分を少しまとめておこ…

常温は氷点下

今年に入ってからは、仙台の市街地から宮城県南部に掛けてマイマイカブリを探し歩いており、キタカブリが生息する県北部の調査は疎かになっていた。 行く気がなかったというわけでもないのだが、今期はタイミング悪く寒波に当たってしまっている。 虫のため…