2012-09-01から1ヶ月間の記事一覧

赤い曲刀

涼しくなり、セミの声も消えた。 ところが高い山では、もう何もいないように見えるヤナギなどの枝先へやたらに長い竿の虫捕り網を伸べ、口を半開きにし上を向いて徘徊している人がある。 あぶない。 夏休みならカブトやクワガタだろうが、九・十月になって何…

遠くば寄って…

先日の大きなヒメオオクワガタを捕らえた場所。 数もサイズも出る一角なので、復路でもまた何かついているのでは と帰りに見てみると、やはり。 手前の若木を齧るオスを、藤次郎さんが見付けた。 あからさまに大型個体がついていて、わかりやすさに笑ってし…

巨躯は旧壁を崩す

先の記事で強引に詳細を後回しにした、大きなヒメオオクワガタ。 発見時に遠目から感じた見重りは、取り込んで手に取っても変わらず、他の大型個体を萎縮させるような別格の存在感を放っていた。 もともとヒメオオクワガタは胸部が広く、首が肩に埋まったよ…

自衛的投身

よくクワガタを落っことす日だった。 ishiさん、藤次郎さんのお二人と、高標高地のクワガタムシを見に出掛けた。 朝6:30にishiさんが迎えに来てくれて というと早い出発のようだが、いつも夜明け前に動き出すishiさん基準なら、むしろ遅すぎ…

飲む毒 目の毒

9月に入り、幾らか涼しくなった。 それで高標高地のクワガタにも探りを入れているが、今期のヒメオオなどはスタートが遅いようで、半日くらいポイントを見て廻っても二桁まで見られない事が多い。 そこそこ大きな個体も出てはいるし、発生の中心がズレてい…

羽根を伸ばす日

博物誌の表題を掲げながら、ここしばらくは 「仙台甲虫血風録」 の様相を呈している本誌。 クワガタと追いつ追われつ樹液に溺れるのは毎夏の事ながら、晩夏に気候が落ち着くと共に題材も散らしていこうかと考えている。 芋虫は 「イモムシ」 という種類の虫 …

夏秋すれ違い

日が沈むのを惜しんで夕方まで生き物を眺めているので、余計にそう思うのかもしれない。 まだ暑いというのに、本当に日が短くなった。 お盆くらいから急に目立つようになるのは、ツクツクボウシの抜け殻。 ミンミンゼミと同じような時期に出て、一緒に オー…