遠くば寄って…

 
 
 先日の大きなヒメオオクワガタを捕らえた場所。
 数もサイズも出る一角なので、復路でもまた何かついているのでは と帰りに見てみると、やはり。
 
 手前の若木を齧るオスを、藤次郎さんが見付けた。
 
 
 
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 あからさまに大型個体がついていて、わかりやすさに笑ってしまう。
 
 これをishiさんが網に入れ、取り急ぎ測ってみると52mm。
 往路で奥の木に55mmを見付けた時には影も形もなかった個体で、我々が行って戻るまでに登って来たものだろう。
 
 
 
 
 
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 それが上段の個体。
 かなり太い個体だし、もがき暴れるものを最低保障として測った52mmなので、実寸はもう少しあるかもしれない。
 下段のオスは大人しい所をきっちり測って51mmあり、こうして比較するとその差1mmには収まっていないように見える。
 今月末にishiさんと再計測予定。
 
 中段は先の記事の55mm。
 そして下段の51mmがいたのは…。
 
 
 
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
 ありがたい。
 こうやってカメラを寄せられる位置を齧っていてくれた。
 
 
 この時期になるとヒメオオを間近に撮ってやりたいと毎年思ってはいるのだが、ご存知の通り基本的に高い所にばかりついている虫なのでなかなかその機会が無い。
 このishiさんの持ち場は若くて低い木にも大きなヒメオオが寄り、いくら上の方をを齧っていてもこちらの背が届く。
 
 
 
 
 
 
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 ishiさんが撮っているところを、私が後ろから撮る。
 オスの影に、尻だけ覗いたメスが見えるだろうか。
 
 あまり接近すると例によって落下し見失うのではないかと危惧したが、雌雄一緒にいる時には警戒心が薄れると言うか、気が大きくなって落ちづらいようだ。
 
 
 
 
 
 
 
 
 よくアゴの伸びた立派な個体。
 一点に吸い付きっぱなし というのではなく、小刻みに動いて吸汁している様子で、齧り痕も大きく拡がっている。
 
 これより大きな個体がポンポン採れた事を考えると、この日は贅沢な採集をしたと思う。
 
 
 
 
 
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 クワガタムシを追う以上、特大個体も嬉しいが、せっかくカメラを提げているのでもあり、寄り難いものを近くで撮れる事は同等に嬉しい。
 
 そうして得た画像が、勿論技術的に拙くはあるものの、
 「 変わった時期に、人知れずこんな虫が出ているのか。」
 などと、見た人の興味を喚起する一助となるなら、それは我々にとって望外の喜びである。
 
 
 
 
                                              2012年 9月15日   宮城県