日食 ちょっとかじり
5月21日の朝には日食。
同じ仙台の義蜂さん( gibachinamazuさん 仙台・宮城 -義蜂ナマズの画像ブログ- )などとも
「 今度の金環、どうやって撮ってくれよう… 」
と話した事があった。
私は日食撮影の準備もなかったが、前日山形から帰ってそのままのカメラをとりあえずぶらさげ、太陽の欠け始めからしばらくたった頃になってマンションの入り口に出てみた。
変に薄暗い。
映画などで遠い昔を回想するシーンのように、一帯の明度が沈んでいる。
![イメージ 1](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/w/weapon-shouwa/20010101/20010101045840.jpg)
太陽の形そのものが欠けているのかどうかはよくわからない。
もとから潰れたような視力なので直に見てみるが、やはりよくわからない。
![イメージ 2](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/w/weapon-shouwa/20010101/20010101045850.jpg)
フィルターも何も無しで撮るのでエッジがふやけ太って見えるが、欠けてはいるようだ。
普段の太陽が、明るさによって実体よりも大きく見えている事を実感する。
少しすると、マンションのエントランスを子供たちがたくさん出入りし始める。
登校の時間なのだ。
望遠着けたカメラを構えていると、
「 今日は何撮ってんの? 」
などと全員が一回ずつ尋ねていく。
「 今いい所だからちょっと待って、日食が… 」
などと言い掛けたのがいけない。
「 ちょっと僕にもカメラ覗かして。 」
「 次あたしにも撮らせて! 」
などという、いつものような騒ぎに。
![イメージ 3](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/w/weapon-shouwa/20010101/20010101045900.jpg)
もう少し暗めに設定しなおせば、フィルター無しでももう少しまともな形に写ったと思うのだが、もうカメラは子供たちの共有財産とも取り合いとも付かない渦中にある。
そうやって騒いでいると、
「 ねえ、なにやってんの!? 」
と別の子のグループが道路の反対側からやってきて…
赤黒たくさんのランドセルをマンション入り口の片側に集めて、題名の無い撮影会が始まった。
子供たちを撮ってやりたいが、肝心のカメラは子供たちが持っているのでどうしようもない。
シャッターを切り終えて満足した子と、薄暗い中で来週の運動会の話などをする。
後から来た女の子が日食の観察グラスを貸してくれた。
覗いて見ると、括弧の片割れのように細った、赤い太陽が見えた。
観察グラスのフレームはピンク色で 【 HELLO KITTY 】 の文字が入っており、これも皆で順番にかけてみて、欠けた太陽よりもお互いの顔の方が面白いので爆笑していた。
![イメージ 4](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/w/weapon-shouwa/20010101/20010101045910.jpg)
これは子供たちの誰かが撮ったもの。
たまたまだと思うが、マンションのエントランス脇に植えてあるモミか何かの小さな木の枝先を透かした太陽で、光を切った分だけ細い形が現れていた。
子供たちの嵐が通り過ぎ、こちらはどうにもならなかったが、予てより手薬煉引いて構えていた義蜂さんならば綺麗な日食を捉えているのではないかと思い、電話を掛けてみる。
仔細は 「 月と太陽(部分日食・仙台) 」 にて。
鮮明な画像で一目瞭然。
仙台の日食は義蜂さんに任せて置けば安心なのだった。