太陽争奪

 
            ※ 縦に長い画像は、宜しければ F11キー 等の全画面表示でどうぞ。
 
 
 
イメージ 1
 
  
 
 
 
 わざわざ人に見せるような物も撮れず、かと言ってここを放って置いては顔も繋げず。
 週末は我らが仙台のランドマーク太白山へ、飛ぶ物を求めた。
 
 
 太白山と言えば縄張り争いに集まるオスのアゲハ類が有名だが、これらの新鮮な姿が見られるのは例年四月下旬くらい。
 もう春のアゲハチョウを迎えるには遅いようだが、今年四~五月の替わり目辺りは天候が不安定だったりで、一日アゲハチョウを狙えるような機会は得られなかったので仕方が無い。
 
 雲の出ている日に無理矢理付近の様子を見たりもしたが、やはり春の蝶は天候にうるさくて写真になるほど飛んではくれなかった。
 
 
 
 連休が過ぎて翌週末は素晴らしい青空が広がり、これを逃して後は無いと、急いで登る事に。
 
 太白山の標高は300mほどで登攀はすぐに済むのだが、ピラミッドのように尖った山なのでその短い登りがキツい。
 くたびれたら休めば良い話だが、そうしている時にも頂をアゲハチョウが飛んでいると思うと、落ち着いてはいられないのだ。
 
 
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
 山頂にはオスのキアゲハとナミアゲハたちが集まっていた。
 日当たりと見晴らしの良い場所を選んで縄張りを決め、他の個体が接近すると飛び立って追い払いに掛かる。
 
 時に追飛が追飛を誘い、たくさんの個体が乱舞する。
 近くだと乾いた羽音が聞こえる。
 
 
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
 
 キアゲハは太陽が欲しい。
 
 
 いつもだと飛んでいる物は絞り込んでストロボで停めるのだけれど、明るい所では閃光時間外の像が強く出てしまうし、蝶自体の動きも早い。
 ストロボ無しで速いシャッターを切る事にした。
 
  
 
 
 
イメージ 4
 
 
 
 太陽の争奪に疲れてか、キアゲハがツツジの花に降りて来た。
 他の花に寄った時につけた白い花粉が、脚や胴体に見える。
 
 後翅には傷があり、やはり発生からしばらくたっている事が伺える。
 今年は花が遅い割に、チョウの出は平年並みらしい。
 
 
 
 
 
イメージ 5
 
 
 
 少し前に山頂西側の木をまとめて伐ったようで、以前より見晴らしが良くなった。
 反面アゲハチョウが遠くを飛ぶようになったのが難だけれど、これはまあ、こちらが走るしかない。
 
 頂のチョウをどこからどう撮っても、太陽が入る。
 五月とはこれほど眩しい世界かと思うほど、この日の山頂は明るかった。
 
 真夏の海でも敵わない、というくらい強烈な日焼けをした。
 
 
 
 
                                              2011年 5月13日  仙台市