遅咲き多謝

 
 ishiさんと出掛けた山形。

「 山形 」 と言うだけあって、道中どちらを向いても格好の良い山河が目に付く。
素人目にも何となく、仙台との地勢の違いが感じられる。

 


イメージ 1
 





最初に見た場所では、もう6月近いと言うのに沢山のギフチョウが飛んでくれていたが、気温が高かった事もあり、終始飛びっぱなし。

吸蜜などで静止してくれれば良いのにと思うが、ここのサクラは散り掛けで、カタクリやスミレといった小さな花は元より少ない。




 
イメージ 2
 
 



とまらないなら飛んでいる所を撮るしかない。
それでちょっと遠めに設定を合わせて数を稼ごうとすると、せっかく間近に寄せた時にはボケたり明るすぎたり。

全国からギフチョウ狙いで来ている方々と競争で青いネットを掻い潜り、空中から強引に毟るようにして撮るので、なかなかピタッと来る設定で撮り方を選んで…という事は難しい ( それはそれで楽しかった )。

ishiさんと相談し、ちょっと移動しながら近辺でギフチョウを探してみる事に。



イメージ 3

 



こちらは虫狙いでない普通の人が沢山歩いている駐車場の前。

まだサクラが咲いており、日陰の根元には雪が厚く残っていた。
梢近くの枝は葉に替わっているが、下の枝ほど元気な花が咲いている。


「 これくらい花がある所にギフチョウが飛んできたらねえ。」
などとishiさんと話していると、彼のまさに目の前のサクラの花に黄色いチョウが降りてくる。




 
イメージ 4
 
 



「 早く早く! 」
と、声を殺して大騒ぎ(?)しながら、交替でカメラを近付けて撮ったもの。

急に最短近くまで寄って光らせたので左の花は真っ白け。
バックには思い切り駐車場の車が写っていてチョウはボケてと散々だけれど、チョウは今にも飛び去りそうに見え、焦っていた。

前の場所に花が見付からなかったのだから、とにかくサクラにギフチョウという組み合わせになれば上々。


雪のせいでか足元まで垂れ下がった枝の前を歩いていた時に、たまたま降りて来てくれたのだからありがたいと思わなければいけない。
この個体が直後に飛び去ったきり、もう低い花にギフチョウは来てくれなかった。

ishiさんと二人、遅い春の花と蝶に感謝だ と言い合ったものである。




2012年 5月  山形県