若い興味の力 2

 
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 前記事に続き、2011年に仙台市科学館で開催された児童生徒理科作品展の様子を。
 
 自分が扱う分野が生物なので、毎年どうしても標本に目が向いてしまうのだが、今年は工作にも面白いものを見つけたので少し追記を、という事で。
 
 
 
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 写真にして見ると何だかよくわからないのだが、会場でも一見何だかわからなかった。
 ダンボール板の周囲に銅線か何かをコイルにして張り、角からも何か線が出ている。
 
 説明を読んでみると…。
 
 
 
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 この佐藤さんの作品は、ラジオであった。
 ダンボール板が受信用のアンテナで、受けた電波をコイルで電気~イヤホンで音声に変換して放送を聴取する仕組み。
 チャンネル2つを受信可能だという。
 
 見た人が、自分でも作ってみたくなるような作品だ。
 装置のみで聴けて電池等が不要である点も興味を引くだろう。
 
 
 
 
 
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 見た瞬間に 
 「 いいぞ、もっとやれ!」 と心中に叫んだ作品。
 
 キャップ前面のパネルが日光を受けて発電、庇から左右に突き出したファンが回転して涼しい!
 という、廣谷君の 「 エコクールキャップ 」 である。
 
 Dr.スランプこと千兵衛博士の発明か、ドラえもんの秘密道具か という風情で、ユーモアと実利の境界上に浮かんだようなデザインが目を引く。
 
 
 
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 使用されているのは小さくとも立派なソーラーパネルなので、太陽に対して直角に向け発電効率を上げたい。
 その際、使用者が斜めを向きっぱなしになったりせずに済むように、パネルをマジックテープで取り外して太陽向きに設置方向を変えられるように作ってあるという事だ。
 
 それぞれ下敷きとなるガイドくらいはあったのだろうけど、その仕組みを理解して製作し、完成品として格好良く仕上げてくる仕事の良さはもっと学校などから評価されて良いように思う。
 
 小さな、しかし一人前の科学者はたくさんいる。
 仙台に児童科学アカデミーの設立を願うばかりだ。
 
 
 
                                         2011年 10月16日  仙台市科学館