オオルリ

 
 
 以前からヒメギフチョウを撮りに訪れている近場も、数年前に公園として整備されると共に、生息地としてバレてきたようだ。
  
 採りたい人は採る、見たい人は見るで構わないと思うのだけど、誰かがその場に飛んでいる分を採ってしまえば、後から来た人たちが見る事は出来ない。
 こうなると写真は撮りづらいので、近くに見付けておいた別の小さなポイントへ移動すると、そこそこの個体数を確認できた。
 
 やや安心し、木の股を椅子にして一息ついてふと顔を上げると、目の前の樹の枝を青い姿が渡っている。
 
 
 
 
イメージ 1
 
 
 
 
 最初は逆光気味で黒っぽいようにも思ったが、よく見るとオオルリのオスだった。
 メスは見た事が無いと思うが、オスと違って茶色っぽい地味な柄なので、知らずに見ているのかもしれない。
 
 他の小鳥と較べると、大瑠璃と言うだけあって幾分か大きいようだ。
 
 
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 
 鳥は専門外だし、安いレンズの限界も感じるのだが、せっかく綺麗なものが現れたので少し追跡してみる。
 
 かわいい顔にかかった手前の小枝が邪魔。
 薄日が背中にあたると、ペンキでも塗ったような青色が鮮やか過ぎて、ちょっと怖いくらい。
 
 
 鳴き声もかわいい。
 「 ピュールールー… 」 などと優しい声のする方を見上げると、嘴を大きく開けて囀る姿が見られた(逆光で撮れなかったが)。
 
 
 
 
イメージ 3
 
 
 
 この時はしばらくキョロキョロしていたので、数回シャッターを切れた。
 
 普段は軽いレンズで虫を追い掛けているので、300mm程度のズームレンズでも私には重たく感じられる。
 こうして急に鳥を相手にすると性能の良い単焦点レンズがあれば良いのにと思うが、あんな光学鈍器のようなものを振り回すのは私には難しいだろう。
 
 
 
 
イメージ 5
 
 
 
 
 右見て左見て。
 (結局ほとんど右向きばかりになった)
 
 
 前にも書いたが、青い鳥が幸福の引換券という事でなく、この美しい瑠璃色自体が眼福だろう。
 俗世離れした美貌ながら、その仕草はかわいい小鳥そのもの  というギャップに、この鳥の魅力が集約されているような気がする。
  
  
 
 
 
 
イメージ 4
 
 
 
 こちらはシジュウカラ
 巣穴から顔を出したところ。
 
 巣穴を出入りする際には、つがいのもう一方が盛んに鳴いて周囲の注意を引いており微笑ましい。
 今は巣材を集めて運び込んでいる時期だろうか。
 
 機会があれば鳥も観察してもっと得意になりたいと常々思うのだけれど、同時に虫も面白くなってくる季節なのが悩ましいところだ。
 
 
 
 
                                              2012年 4月   仙台市泉区