徒手にて
冬になり、街中の自宅の裏山からもマイマイカブリが出る事がわかった。
そのうえ近所での個体変異が面白く、中には綺麗な青緑色の個体も混じるので、先日から追加を得ようと少しずつ掘ってみていた。
近辺に転がる枯材にピッケルを振るうが、やはり山と街では虫のクセが多少違うものか、どうも当たりが無い。
こうなると違う事がしたくなる。
立枯れが隣の木の又に引っ掛かっているのを見つけ、これ全体をテコとして下から思い切り押し上げてやると、作用点となった引っ掛かりの部分から材が裂けた。
もう一頭一緒に入っていたのだが、折れ口が下向きなので落ちてしまった。
やはり眠いのか、じわじわと元の越冬窩へ向かう。
そして二度寝。
自分の臭いがするのか、割と迷い無く越冬窩に辿り着いた。
暖かい日だったので、どの個体も動きが早い。
すぐに落ち葉の下へ逃げ込もうとしたり。
1~2月の寒い日だと、こうは動けない。
この個体はメスで、頭胸部の色が薄かった。
最初は埃で白くなっているのかと思ったが、軽くクリーニングしてみてもやはり薄色。