珍ノコギリクワガタ

 
イメージ 1
 
 
イメージ 2
 
 
イメージ 3

 
 唐突だが、ノコギリクワガタである。
 一枚目の個体は、2008年7月22日。いつものヤナギ林にいたもの。
 64ミリと大きめだったが、これは比較モデルで。
 
 今回取り上げたいのは、次の個体。
 こちらは2007年の7月1日、やはり同じヤナギ林まわりで採れた。
 
 いつもは数十本単位でヤナギが集まったポイントを、一ヶ所ずつ見て回っている。
 この時はたまたま、二ヶ所のポイントの中間にある、胸ほどの高さしかない若木を見てみた。
 
 カナブンくらいいればと思っていたが、ノコギリクワガタが二頭付いている。
 捕まえて測ってみると、62ミリと57ミリ。
 
 早い時期にしてはまあまあのサイズで、小さい方はやたらと太っているかな、というぐらいだった。
 これを家で見てみると、その小さい方、57ミリの個体に小盾板が無い。 (小盾板とは、上翅の付け根の三角形)
 小盾板が欠落した部分には、胸部が突き出てカバーしているように見える。
 また意外にも、室内の蛍光灯に向かって羽根を広げ、飛ぶ素振りを見せた。
 羽根の筋肉はしっかり機能しているらしい。小盾板はあくまでカバーとしての役を果たしているに過ぎないようだ。
 付いていた木も他の木からかなり離れた場所にあったので、飛ぶことは飛べ、自力で飛来したのだろう。
 
 アゴが下に向けて強く湾曲し、体が非常に分厚いなど、他の特徴も少し変わっている。
 大型でなくとも、見所のある個体はいるものだと思った。
 しかしながら、どこがどう違うんだ、という大半の方々には非常に申し訳ない。
 
 
 
                                     2009年 5月1日
 
 旧ブログより↓ 

アラ!! ホントに小盾板がないですね~~~!!
初めて見ましたよ~~~~!!!
2009/5/1(金) 午前 7:58 りな
 
これは凄いんじゃないですか?
この個体だけですよね?
2009/5/1(金) 午後 4:23[ ひろ1号 ]
 
 りなさん、こんばんは。
 たまに体の各節のパーツがどこか欠如する個体がいると聞きます。
 胸部の外殻がすっかり無くなる異常などはかわいそうですが。
 この個体は小盾板が欠如しているなりに、前胸背板の後縁と左右の上翅が綺麗に合わせ目を作っていて、妙に自然な感じもします。
2009/5/1(金) 午後 10:50 weaponshouwa
 
 ひろ1号さん、こんばんは。
 この個体と一緒に樹液を吸っていた62ミリの個体は、普通の形。
 以降、ふた夏ここのノコギリクワガタを見ましたが、やはり小盾板が欠けた物は見ていません。
 通常個体の変異も興味深いですけどね。
 この場所で採った最大個体は67.5ミリ。
 そのうち載せてみたいと思ってます。
2009/5/1(金) 午後 11:18 weaponshouwa
 
毎度どうもです^^ゞ
同様のオオクワ♀個体が我が家から出たことあります。
このノコ同様に体が分厚い個体となっていました。
他の兄弟虫はほぼ正常でした。(羽化不全個体の真意が判断できない程度)
なんで起こるかなー、なんで欠損部を補う形状になるかなー。
私も悩んで結論出ず^^;
2009/5/2(土) 午前 2:49 gibachinamazu
 
 gibachinamazuさん、いつもありがとうございます。
 真上からだと今一つ感じが出てませんが、手に取るとやたらコロコロした印象でした。
 小盾板の欠如は目に付きやすい特徴で、もっと他の要素も複合する、クワガタ共通の異常なのかも知れません。
 オオクワガタでも出るのは意外でしたね。
 羽化直後の外殻が軟らかい内に体を起こすと、前胸背と上翅が融通きかせてピッタリ来るんでしょうか。
 通常個体と較べると、上翅の前縁から会合部のシルエットも違うので、もともとある程度伸びる要素を持つ3パーツを、小盾板が押し退ける事で形が決まっているのかも。
 小盾板の方も、周りのパーツに三方から押される事で、きれいな三角形に仕上がってるように思います。
2009/5/2(土) 午前 3:27 weaponshouwa