歯無しミヤマ

歯無しミヤマ
2011/7/1(金) 午後 7:39
 
   
 全国的にミヤマクワガタの発生が進んでいるようで、インターネットオークションを覗くと北海道や宮崎といった有名産地の巨大個体がリストに上がり始めている。
 
 こちら仙台では というと、サイズに遺伝的なハンデを背負っている事は否めないものの、まずまずの個体数を見掛けるようになった。
 
 
イメージ 1
 
                                                    (前の記事と同画像)
 
 
 先週からは
 「 仙台辺りで昼のミヤマを制する!」
 とばかり、一帯のコナラとヤナギを揺らして廻っている。
 
  
 この日採れた分を並べていて気付いたのが、この個体。
 
 
 
イメージ 2

 
 よく見ると前の記事と同じ一枚目の画像にも写っているが、内歯が消失した個体。
 残った歯の間はツルツルで、消えた歯の痕跡も全く無い。
 
 蛹化時の高温などの要因で、内歯が全体的に溶けたように小さくなったものはたまに見るが、この個体は内歯を生やすプログラムそのものがスポンと欠落している印象だ。
 
 アゴのカーブ具合も、どことなく変わって見えるがどうだろう。
 
 
 ※ コメントの履歴にもあるが、前の記事に載せた説明無しの画像からこれを見抜いてくれた義蜂さん(Gibachinamazuさん)は鋭い。
 
 
 
 
 
イメージ 3

 
  第一・第三内歯が残って、一本置きに第二・第四内歯が消えており、内歯発生の優先順位を窺わせる。
 ミヤマクワガタには過剰な内歯の現れた個体も多く、もともと歯並びにいい加減な所がある種類なのかとも思う。
 
 邦産のミヤマクワガタに近縁とされるタイのセリケウスミヤマに似た形でもあり、こうした個体を眺めていると、ミヤマをミヤマたらしめている根本が垣間見えるようで興味深い。
 
 
 
                                               2011年 6月29日  宮城県。 
 
 
 
 旧ブログより↓
 
ランダムで来ました^^
今日から7月ですね☆
良い週末をお過ごし下さい(^▽^)
2011/7/1(金) 午後 8:40 りん
 
 
これは貴重な形状ですね
2011/7/1(金) 午後 9:30 誠道
 
 
北海道のブロガーさんの記事でも、内歯なしの個体が紹介されていました。おそらく羽化は昨年でしょうから、あの猛暑があごの発生プログラムに影響をおよぼしたのでしょうかねぇ~^^
2011/7/1(金) 午後 10:00 ハル
 
 
ほんと、ミヤマの顎って形状が一定していないように思います。
ここ数年の暑さで、昆虫達にもいろいろ変化があるかも知れませんね!
2011/7/2(土) 午前 1:26[ ヒヨドリ ]
 
 
ギナンドロモルフとか、脚一本多いとか変に長いとかは想像しましたが…。
パッと見の違和感で勘付きました^^仰るとおり外国のミヤマみたいですね。
もしかして少し翅パカ君なんですか?蛹化~羽化が過酷環境だったのかな…。
70mm超えの内歯ツルツル君が見たいな…。もっとアゴの形が面白そうだし。
Weaponさん、是非採ってください(爆)。
2011/7/2(土) 午前 3:42 gibachinamazu
 
 
ヒラタを高温で飼育したところ
内歯が消滅してたって記事を見たことがあります
去年は暑かったですから、それが原因ですかね??
こちらでも注意して探してみようと思います
2011/7/2(土) 午前 9:40 りな
 
 
珍しいですね。
↑高温の影響ならまだ採れるかもしれませんね。
2011/7/2(土) 午前 10:45 ひさ@くわがた
 
 
そう言われて見るとミヤマクワガタらしさがありませんね。
一度だけ見つけたタイワンミヤマを思い出しました^^。
2011/7/2(土) 午後 7:51[ Dobo ]
 
 
りんさん、こんばんは。
7月というと我々にとって勝負の月。
夏に殉ずる覚悟で山へ通います。
2011/7/2(土) 午後 9:27 weaponshouwa
 
 
誠道さん、こんばんは。
誠道さんが中型ドルクスなら、私はミヤマ というくらいのものですから…。
沢山の個体を見ている中に、こうした変わったものが入って目を驚かせてくれるのは嬉しい事ですね。
2011/7/2(土) 午後 9:31 weaponshouwa
 
 
ハルさん、こんばんは。
暑さで歯が出来きらなかったという事はあるかもしれませんね。
確かに昨夏の暑さは普通じゃなかったしなあ…。
全国で同じフォームが頻発したら面白いですよね。
また過去に同サイズで内歯がノコギリ状につながったミヤマも採っているので、もとから設計図が変わった個体というのもいるのかもしれません。
2011/7/2(土) 午後 9:47 weaponshouwa
 
 
ヒヨドリさん、こんばんは。
暑さの影響と言うと、見慣れない種類が南から分布を拡げて来たり、各種の初見日が前倒しになったりといった事柄が目立ちますが、こうした個体ごとの異常も暑さ由来かもしれませんよね。
ミヤマのアゴが丸ごと溶けたりしなければ良いんですが…。
2011/7/2(土) 午後 9:53 weaponshouwa
 
 
義蜂さん、こんばんは。
言われて後から見ればそうか という程度に書いたつもりでしたが、さすがに鋭い…。
鞘翅の合わせも変わっており、普通羽根が開く時は尾端側ですが、この個体は尾端がピッタリ閉じているのに腹部中央が開いているんですよね。
こちらでも、70mmあってアゴがこれだったら面白いよな という話をしていましたが、ミヤマは数ばかり当たって通常型も70mm行ってませんからねえ…。
2011/7/2(土) 午後 10:22 weaponshouwa
 
 
りなさん、こんばんは。
飼育例・飼育人口の多いドルクスでは、多様なケースが報告されているようですね。
この個体の内歯消失も、先天・後天のいずれが原因か知りたい所です。
今年全国で採れたミヤマの中に同様のケースが報告されるか、同ポイントで同フォームの追加個体が出るか、継続して注意したいと思っています。
2011/7/2(土) 午後 10:28 weaponshouwa
 
 
ひささん、こんばんは。
宮城県の低地・平地でミヤマを採る人もそれほどいないようなので、この型に対する昨年の暑さの影響の有無を考えるなら自分が数を見ておかなければいけないと考えています。
今週はだいぶ個体数が増えましたが、まだ70mmは越えてきませんねえ…。
2011/7/2(土) 午後 10:37 weaponshouwa
 
 
Doboさん、こんばんは。
言われて見れば…。
小歯の有無を除けば、全体に細長くて歯の位置もタイワンミヤマに似て見えますよね。
そういえばタイワンミヤマも南北でフォームが変化しますね。
邦産ミヤマに近いタカサゴミヤマは頑として一型しか持たない事と考え併せると興味深い…。
2011/7/2(土) 午後 10:47 weaponshouwa