エゾゼミ 天地無用?

エゾゼミ 天地無用?
2010/9/2(木) 午後 7:39
 
  
 まだ10代の頃に、利府町の 「宮城県民の森」 の辺りでクワガタを探していた時の事。
 
 イヌの散歩をしていた男の人に、クワガタの集まるクヌギ林の一角を教わった。
 言われた通りに一本ずつ木を蹴っていくと、次々に大きなミヤマクワガタが落ちてくる。
 私は狂喜から超人化し、足が幹にめり込む勢いで蹴り続けると、ある木から大きなオレンジ色の虫がボタリと落ちた。
 
 見ると眼の赤い、大きなセミ
 図鑑で見て知っていたが、初めて見るエゾゼミだった。
 
 暑さで弱った個体がたまたま落ちたのかと思ったが、結局この時はミヤマクワガタに混じって3頭のエゾゼミが落ちてきた。
 
 エゾゼミは飛び立つのが下手なのだろうか。
 
 
 
 
 
イメージ 1

 
 
 最初から姿が見えているエゾゼミを脅かして飛ばせて見ると、アブラゼミやミンミンゼミと同じように、上手く飛び立つエゾゼミもいる事はいる。
 
 飛び立つのが下手というよりは、エゾゼミがとまっている時の姿勢が問題らしい。
 パッと飛ぶ個体は上の画像のように頭を上にしてとまっているのだが。
 
 
 
 
 
イメージ 2
 
 
 これは下向きにとまっている個体。
 エゾゼミという種類は重力方向に無頓着というか、上向きにも下向きにも平気でとまるのである。
 下向きにとまっている個体が急に飛ぼうとすると、ボタリと地面に落下してしまうのではないだろうか。
 
 エゾゼミが下向きにのみとまる習性がある、という話も聞いた事があるが、私が見た限りそこまで拘っている様子はない。
 ただ気分任せで適当な向きにとまっているだけという感じだ。
 
 また、ヒグラシ、ツクツク、ミンミン、アブラゼミといった有名どころが人の気配に敏感で、すぐに逃げてしまうのに対し、エゾゼミはギリギリまで寄っても逃げない事が多い。
 さわっても大儀そうに枝を歩くだけだったりする。
 
 どうも原始的な種という印象を受けるが、どうだろうか。
 
 
                                       1枚目 2010年7月30日
                                       2枚目 2010年8月29日  いずれも宮城県。 
 
  
 旧ブログより↓
 
今日の話は、実に面白いですネ!!
でも、「エゾゼミ」は見たことないな~!!
2010/9/2(木) 午後 9:42 東北の温泉バカ
 
 
(´・ω・`)よく低学年時はセミ素手で採ってましたが……ツクツクボウシは強敵で捕獲は至難の技でしたね(笑)
鳴いてる間に近寄るですが……ハイスピードで鳴く事が可能なようで……凄い速さのテンポを上げる奴が居ました(笑)
イーツクィイ~!!!!イー!!ギー!!(笑)
2010/9/2(木) 午後 10:56[ ひろ1号 ]
 
 
今晩わ。初訪です。エゾゼミは子供の頃よく捕まえました。幼虫は凄くデカイです。話は変わりますが、チッチゼミの情報があれば・・と思ったのですが。生きているのを見たことがないものですから。
2010/9/2(木) 午後 11:20[ ギャロップエイト ]
 
 
名を変えてこんばんは^^;
エゾゼミは実家で羽化を観察した思い出深いセミですね。
灯火によく飛来しますが、手で掴んでも他種よりかなり大人しいです。
未だ逆さエゾゼミの姿を実際には見たことないんだよね…。
本日、アブラゼミの二次発生?個体が元気に鳴いていました…。
すでに暑い期間も長いのに、今更アブラが元気に鳴いてるとねぇ…。
2010/9/3(金) 午前 0:02[ sakazuki_miyagi ]
 
 
へ~ エゾゼミという存在は図鑑で知っていましたが、貴重なお話を
伺えました。色は別として、風体はクマゼミに近い感じですね。
一度実物を屋外で見てみたいものです。岐阜県にはいないですよね。
2010/9/3(金) 午前 10:05[ しんさん ]
 
 
これは見たことのない珍しいセミです。
また習性も大変面白いですね。
原始的な種類ほど、人間を恐れない傾向があるものなのでしょうか。
2010/9/3(金) 午後 6:33 オールドパッション
 
 
Kenさん、おはようございます。
発生数は年により若干増減しますが、太白山周りなんかでも松の木が多い所にはエゾゼミが多いようです。
声さえ覚えてしまえば確認は容易ですが、のろくともセミセミなので木に付いていると見付けづらい事は確かですね。
ギリギリと鳴き声のする、細めのマツを蹴飛ばすと良いかな。
2010/9/4(土) 午前 7:49 weaponshouwa
 
 
ひろ1号さん、おはようございます。
例年あれほど数多く鳴き声を聞く割に、ツクツクを直接目にする機会は少ないですね。
網を持っている時だと意地になって採りたくなるんですが、寄るより先に飛んでしまうし。
ただ今年は暑すぎてツクツクも嫌気が差したか挙動がおかしく、枝先から次々にバックで降りて来る所に出くわし、労せず手掴みに出来ました。
2010/9/4(土) 午前 7:53 weaponshouwa
 
 
ギャロップエイトさん、おはようございます。
エゾゼミの幼虫・抜け殻は大きいですね。
仙台でよく見る大きな抜け殻というとミンミンやアブラゼミですが、これらと較べても一回り大きくて、特に体高が高い印象を受けます。
チッチゼミはマツだけの林よりも、周りにツツジが混じるような所だと、そちらの低い枝に集まって来るので観察しやすいようです。
私も先日ツツジ混じりの松林でチッチゼミの合唱を聞いたので、機会があればきちんと写真を撮っておきたいと考えています。
2010/9/4(土) 午前 8:09 weaponshouwa
 
 
義蜂さん、おはようございます。
畳むなんて勿体無い事。
元の名義でやったら良いようなもんだけどなあ。
エゾゼミって、珍種ではないけど不思議と気になる種類ですね。
挙動の大儀そうな感じは、海外の毒ゼミを思わせるし。
まあマツ吸って育つエゾゼミに毒は無いでしょうけど。
私が見た感じでは、太い幹にとまっている個体は上向きの事が多く、枝にとまっている時だと上下関係無しになってくるようです。
カブトムシやシロスジカミキリ、シュレーゲルアオガエルと共に、本命の大ミヤマと間違う落下音候補の一つなんだよなあ。
あとは灯火でアカエゾゼミを集めてみたいんですよね。
2010/9/4(土) 午前 8:21 weaponshouwa
 
 
しんさん、おはようございます。
ミンミン・アブラゼミといった、頭の小さな種類に較べ、エゾゼミとクマゼミは頭が大きく横に張った形をしていますね。
オレンジのラインが派手過ぎるものの、シルエットに限れば確かにエゾゼミはクマゼミっぽいと思います。
岐阜県にもエゾゼミはいたんじゃなかったかな。
ただ西に行くほど高標高地に分布が限定されるとは聞くんですが。
コエゾゼミやアカエゾゼミも綺麗な種類なので、お時間ある時にでも検索かけてみると面白いと思います。
2010/9/4(土) 午前 8:43 weaponshouwa
 
 
オールドパッションさん、おはようございます。
私もきちんと調べた訳ではないんですが、柄といい鈍さといい、なんだか古い種類という気がして仕方が無いんですよね。
ナウマンゾウとかオオツノジカとか、今いるものと同系の型遅れというか。
妙に鈍いくせに減りもせず、現に生き残っているというのがまた不思議。
大きくて美しいのもあり、変に気になる種類です。
2010/9/4(土) 午前 8:56 weaponshouwa