私的開幕
![イメージ 1](https://cdn-ak.f.st-hatena.com/images/fotolife/w/weapon-shouwa/20010101/20010101030340.jpg)
四月をもって正月とする我々のような採集者には自明だが、目的はヒメギフチョウだ。
春の姫神などと称される可憐な小型アゲハである。
バッグを揺らし、山の登り口に向かって歩いていくと、こちらと入れ替わるように淡い黄色の蝶が林を抜け出して来る。
微風と押し合い、人の胸の高さ辺りを揺れて飛ぶ黄色と黒のツートンカラーの姿。
ヒメギフチョウと確認した。
今年の春が迎えに現れたような、もっと言えば春から夏を呼び、空の下の全天然を運行する何者かに不意打ちを喰らったような思いに駆られ、ネットは振らずに見送った。
起伏の大きな林床を少し奥に進むとカタクリがわずかに咲いているが、株数全体に占める開いた花の割合はわずか。
風は強すぎず、陽当たりも十分だが、飛ぶものの姿は無い。
暖かくなったとはいえ、仙台で春が回り始めるにはまだ少し早いようだった。引き上げる事にする。
春の姫神などと称される可憐な小型アゲハである。
バッグを揺らし、山の登り口に向かって歩いていくと、こちらと入れ替わるように淡い黄色の蝶が林を抜け出して来る。
微風と押し合い、人の胸の高さ辺りを揺れて飛ぶ黄色と黒のツートンカラーの姿。
ヒメギフチョウと確認した。
今年の春が迎えに現れたような、もっと言えば春から夏を呼び、空の下の全天然を運行する何者かに不意打ちを喰らったような思いに駆られ、ネットは振らずに見送った。
起伏の大きな林床を少し奥に進むとカタクリがわずかに咲いているが、株数全体に占める開いた花の割合はわずか。
風は強すぎず、陽当たりも十分だが、飛ぶものの姿は無い。
暖かくなったとはいえ、仙台で春が回り始めるにはまだ少し早いようだった。引き上げる事にする。