最小クワガタ

最小クワガタ
2011/3/8(火) 午後 4:09
 
 
 先日、同地で採集されている方が材採集で当てた外道、として見せて頂いたのがこれ。
 赤腐れの割れ口に、材と同じ色をした小さな丸い虫がはまり込んでいるのをほじり出す。
 
 
 
 
イメージ 1

 
 小指の先よりも小さなこの姿には覚えがある。
 これはマダラクワガタだ。
 
 国内のクワガタとしては最小。
 世界でも最も小さな部類だろう。
 
 
 
 
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 「 これでクワガタ…? 」
 と言われそうなほどに らしくない本種だが、よくよく見れば オスの頭部には一対のかわいいアゴが伸びて [クワガタ権] を主張しており、メスのそれはほとんど目立たない。
 
 この画像では右二頭がオス、左二頭がメス。
 
 
 
 
 
イメージ 3

 
 体の裏側。
 この画像では左二頭がオス。
 
 最初は首を丸めているからアゴが隠れているのかと思ったが、やはりメスのアゴはオスに較べて小さく目立たない。
 
 幼虫時代に硬い材で育ったら、成虫になった時 この小さなアゴでは材に歯が立たず 外に出て来れまい。
 素手で崩せるような赤腐れなら おちょぼ口でも齧るに苦労しない訳だ。
 
 
 
 
 
イメージ 4

 
 背面に生え揃った剛毛が、身の回りの土を吸い付けているようだ。
 黒色が濃い部分には比較的土が付きにくいようで、この部分による吸着力の差が和名の由来となった 「マダラ」模様を小さな背中に浮かび上がらせている。
 
 小さい小さい と言いながら大写しばかりなので、実際のスケールイメージが伝わりにくいだろう。
 少し他の甲虫と較べてみようか。
 
 
 
 
 
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 アオカナブン(赤い個体)と並ぶ。
 特に大きなカナブンではなく、ごく標準サイズ。
 
 マダラクワガタはカナブンの頭ほどの大きさ。
 
 
 
 
 
 
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 日本のクワガタ としては同門のノコギリクワガタと対面。
 
 これくらいサイズが違えば、お互いに相手が何なのだかわからないような気がする。
 
 
 
 
 
イメージ 7

 
 あまり いじめないでおいてあげましょう。
 
 
 
 
                                       2011年2月 宮城県 材ごと採集の個体。 
 
 
 
 
 旧ブログより↓
 
何とも珍しい!と言うか、チビクワガタですね。
ほんとうに、可愛がってやってネ~!!(ポチ)
2011/3/8(火) 午後 4:50 東北の温泉バカ
 
 
Kenさん、こんばんは。
私も夏に森で見る種類でないと縁が遠く、生きたマダラクワガタを見たのは初めてでした。
「チビクワガタ」という和名の種類もいるんですが、あちらは幾分か大きく 色形もまだクワガタらしいんですよね。
大きなクワガタからすると、本種は小さすぎて挟むにも挟めないんじゃないかなあ。
2011/3/8(火) 午後 5:45 weaponshouwa
 
 
「こんな小さいクワガタがいたとは…!」と驚いて、早速Wikipediaを引いてみました。
何かと人目を引く他のクワガタと打って変わって、こちらは山の朽ち木で一生をひっそり過ごす、なんだか隠者のような生態との由。
確かに、そっとしてあげたくなる感じです。
2011/3/8(火) 午後 6:15[ zo_bula_bula ]
 
 
私も実物を見たことがありません。
赤枯れ探して採集してみたいですね。
2011/3/8(火) 午後 9:15 ひさ@くわがた
 
 
(´・ω・`)チビクワは採ったことがありますが…あれより小さいんですね~(笑)
2011/3/8(火) 午後 9:24[ ひろ1号 ]
 
 
10年位前、県北のブナ帯で林床に落ちてた小枝の朽木を手で割ってみたら、
激小の縦割れ尻のクワガタ幼虫?みたいなのが出てきたときにマダラを疑いましたが…。
それ以来、気になってはいるものの探していない…。
今年のGWはマダラ探しに決定しちゃおうかな♪
画像比較は、記事のオチに辿り着く前にイジメだと勘付いてしまった(笑)
2011/3/9(水) 午前 0:24 gibachinamazu
 
 
zo_bula_bulaさん、こんばんは。
クワガタムシといえば 夏休みの代表選手・代名詞のようなイメージですが、中にはこういう慎ましやかな種類もいるって事なんですよね。
国産最小種だし カブトムシのついでで適当に採れるような事も無いので、個人的には値打ちのある虫だと思います。
まあ 向こうはあまり値打ちなんか見出さないで欲しいと思ってそうですけどねえ…。
2011/3/10(木) 午前 0:13 weaponshouwa
 
 
ひささん、こんばんは。
小粒だけあって、小さな木切れからでもポロポロとたくさん出てくる事が多いようです。
4、5頭で十分 と思っても、何気なく持ち帰った枝から30くらい出て始末に終えなかったとか聞いたりしますね。
2011/3/10(木) 午前 0:20 weaponshouwa
 
 
ひろ1号さん、こんばんは。
マダラクワガタは小さいというか、虫かどうかもあやしいレベルですからね…。
チビクワガタも小さいながらクワガタらしく、ツヤツヤして良い虫ですね。
私はチビ・マメクワガタを見た事無いので、そのうちいつか と思っています。
2011/3/10(木) 午前 0:45 weaponshouwa
 
 
義蜂さん、こんばんは。
縦割れなら少なくともクワガタでしょうから、マダラか、コルリとかなのか。
小さい幼虫を区別しようと思うと大変ですよねえ。
ツヤハダクワガタなんか写真で見るとすごく格好良いし、小さな種類も一通り野外で見ておきたいものだと思います。
マダラは小さい小さいとは思ってましたが、大きなカブト・クワガタの目玉くらいしかないんですよね。
大きな種類も こうした小型の祖先種から進化したと思うと、感慨深いものがあります…。
2011/3/10(木) 午前 0:58 weaponshouwa
 
 
マダラクワガタって、実物をまだ見たことがありません。
本当に小さなクワガタなのですね~
拡大写真からは、コガネムシが大あごを生やしたとしか思えません^^
2011/3/11(金) 午前 0:22 ハル
 
 
ハルさん、こんばんは。
クワガタあげるよ と言って子供にこれをあげても顰蹙でしょうし、ムシキングには参加出来そうもないし。
エンマハンミョウやクワガタコガネの方が余程立派なアゴしてますしねえ。
クワガタの類が備える 懐の深さの一端とでも捉えるべきでしょうか。
個人的にはかわいい虫だと思ってます…。
2011/3/15(火) 午後 6:42 weaponshouwa