マイマイカブリ入門

マイマイカブリ入門
2010/12/10(金) 午前 5:29
   
 
 先日から取り掛かっている、越冬中の昆虫採掘。
 片手用のピッケルを使って崖や枯木を掘ると、そこにもぐって冬越ししている虫の姿を見る事が出来る。
 
 やってみるとハチが出たりカエルが出たりで楽しいが、採掘の本命であるオサムシ類の当たりは今一つで、中でもマイマイカブリは思うように掘り出せない。
 まあ達人への道も初歩から。
 そのようなわけで、Omisoさんと宮城県民の森周辺を掘りに行ってみる事にした。
 
 
 10:00頃に現地へ。
 気温は8℃ほど 薄日有り。
 少し前に暖かい日が続いていたため、余計に寒く感じる。
 
 前回掘った場所を見直し、オサムシが潜っていそうな場所の雰囲気を掴みながら、新しい採掘場所の見当を付けて歩く。
 
 あまり人の入っていないような切通しに目を付け、Omisoさんが道脇の崖を少し崩すとクロオサムシが転がりだす。
 条件は悪くないようなので、少しずつ両脇の状態を確かめながら、この道を進む事にした。
 
 ガッチガチ でも パラパラしすぎ でもなく、サクサクした適度な手ごたえ。
 枯木や草の根で少し空間が出来ていそうな所。
 
 当てずっぽうに毛が生えたような場所選びでピッケルを打ち込むと、それでもどうにか虫が出てくる。
 
 
 
 
イメージ 1

 
 おそらくトウホククロナガ。
 
 本来は 日照が少なくて温度変化の小さな北向きの崖が良いのだが、ここは南向き。
 この切通しは幅が狭いため、道のどちら側でも日当たりの差はそれほどないのかも知れない。
 
 
 
 
イメージ 2

 
 
 虫を掘り出したらピッケルを置き、手袋をはずしてカメラを出し、レンズを換えてストロボの強さを合わせ、虫が逃げればそれを追いかけ…
 
 効率の悪い事をやっていると、少し先に進んでいたOmisoさんが戻ってきて
 「 向こうに良さそうな所がありますよ。 」
 と言うので、その後に従う。
 
 下り始めた道を少し進むと、両脇の崖が高くなって、日影に少し湿り気のある場所に出た。
 ここでOmisoさんは10頭ほどクロオサムシやクロナガの類を出したと言うので、道を挟んだその反対側の崖を掘ってみる事にした。
 
 
 
 
イメージ 3

 
 
 Omisoさんが良い場所に見当を付けてくれたので、私が掘っても幾つかオサムシが出てくる。
 
 陽が射し始めて暖かくなったからか、掘り出されてすぐに歩き出すものも多い。
 これは切通しを横切って歩く所。
 
 
 
 
イメージ 4

 
 
 こちらも掘り出してすぐ、枯葉を跨ぎ砂粒を巻き上げて歩く。
 
 まだ寝起きで歩調が覚束ないようだが…。
 
 
 
 
 
イメージ 5

 
 
 言わん事か。
 脚を滑らせ、カメラに向かって落ちて来た。
 
 
 こうして数頭のオサムシを掘り出した後、少し草の根が混んだ所に下からピッケルを引っ掛けて土を落としていると、オサムシ類特有の強い腐乳臭がし始めた。
 これは当たりが近いかも知れない と思い、まとまった根ごとピッケルを引くと、足元に虫が落ちた。
 
 
 
 
 
イメージ 6

 
 
 ここで出るクロナガオサムシの類は軒並み大きく、これも追加の1頭だろうと思ったが、尻が尖っている。
 
 
 
 
 
イメージ 7

 
 
 土付きで前胸の輝きが見えないのでオサムシだろうと思ったが、ようやくマイマイカブリが出て来てくれた。
 
 先日からマイマイカブリの当たりが少なかったので、1頭出てくれると嬉しい。
 とりあえず 掘る手が無意識にマイマイカブリを避ける体質でなど無いのだ、という事が証明されたので安心した。
 
 まあ、この場所もOmisoさんが選んでくれたようなもので、私一人で掘ればどうだか判らない。
 とりあえず入門し、道の長さに気が遠くなると言った所だ。
 
  
 
 
                                         2010年12月8日  宮城県利府町
  
 
 
 
 旧ブログより↓
 
相変わらず好きですネ~!昆虫採集!!
私も先だって、県民の森を覗いたところ、「うそ」
という野鳥に出会いました。
たまには、違う場所に出張するのも良いものです。
2010/12/10(金) 午前 6:39 東北の温泉バカ
 
 
うちのところは、赤紫系しかでないので、キタカブリとか羨ましいきがします。もっとも街灯周りの副産物として拾ってくるだけですが、産地で色が違ってコレクションするのおもしろうですよね!
2010/12/10(金) 午前 9:01 ひろっけ
 
 
ついに掘り出したんですね。
私のブログにもオサムシ系の画像を載せての反響から、クワカブ好きさんからもそれ程人気が無いと知りました…。(汗)
2010/12/10(金) 午後 0:14 ひさ@くわがた
 
 
Kenさん、こんばんは。
県民の森周りは、虫屋にとっても非常に面白い場所ですね。
春だとヒメギフチョウが飛ぶし、夏だと半径500m以内で カブトムシ、ミヤマクワガタ、ギンヤンマ、オオムラサキと 大きな四役を揃える事が出来ます。
秋冬にはこうしてオサムシの類を掘れて楽しいし。
2010/12/13(月) 午後 11:04 weaponshouwa
 
 
ひろっけさん、こんばんは。
私は直接見た事が無いんですが、マイマイカブリも灯火周りに現れるようですね。
集まる虫を拾って食べるのは、カブリにとっても効率が良いのかもしれません。
赤紫だけでも大変綺麗なものだとは思うんですが、キタカブリの見事な色彩と変異の幅を見せられてしまうと…。
クワガタには乏しいと言われる宮城県ですが、一県単位で見た時のマイマイカブリのバリエーションなら日本有数の豊富さを誇れるでしょうね。
あとは採掘の腕さえついてくれば…。
2010/12/13(月) 午後 11:37 weaponshouwa
 
 
ひささん、こんばんは。
ようやく1頭です。
採る人は一日で数十も採るようですが、私にはとても…。
クワガタブームから、という人たちはあくまでクワガタ好きであって、いわゆる虫屋とは嗜好が違う事が多いようですからね。
どちらかと言えば、虫屋然とした旧来のスタイルで昆虫をやっている人の方にオサムシ人気があると思います。
人工飼料で大きくしたり、色を固定できたりすれば人気は出そうですが、オサムシの類までお手軽なブームに巻き込まれたらガッカリという気もしますね。
2010/12/13(月) 午後 11:50 weaponshouwa