背中流し 風呂上り

中流し 風呂上り
2010/11/28(日) 午前 0:59  
 
 
 昆虫は小さく、野山は広大だ。
 
 
 冬眠中の虫を野山に見出すのは意外に難しい事で、当てずっぽうに枯材を割ったり崖を掘り返したりしても、カエルや謎のグニャ虫が這い出すばかりという事が多い。
 
 虫の好みを理解して、ここなら隠れたくなるだろう という場所を当てたいものである。
 
 
 
 
イメージ 1

 
 
 崖から掘り出したマイマイカブリには、このように土が付いている。
 せっかくの美しい虫、綺麗に汚れを落としてみよう。
 
 
 
 
イメージ 2

 
 
 マイマイカブリの砂糖掛けではない。
 
 背中を白く覆っているのは、薄く塗り広げた木工用ボンド。
 乾いたボンド膜を端からめくっていくと…。
 
 
 
 
イメージ 3

 
 
 泥汚れすっきり。
 マイマイカブリの風呂上り。
 
 
 
 
 
イメージ 4

 
 
 頭胸部の色は最初から目立っていたが、土を落としてみると背中の色も悪くない。
 
 小盾板~癒合した上翅の合わせ目あたりには、少し緑色が見えるようだ。
 
 
 
 
イメージ 5

 
 
 よく見ると脚の色も黒一色ではなく、紫色が腿まで広がっている。
 地域により、体色と共にこの脚の色も変異するのだろうか。
 
 
 
イメージ 6

 
 
 同じ宮城県内であっても北上川を越えると、キタカブリと言って更に綺麗な型が出る。
 私に言わせれば、この個体でも相当美しいが。
 
 今年は秋以降の虫掘りで、オサムシマイマイカブリに凝る人の気持ちが判って来たような気がする。
 また一方で、これが完全に判ってしまうと身の破滅、自分のような凝り性の最期だろう…
 というような気もしている。
 
 
 
                            2010年11月24日   宮城県利府町にて採集の個体。 
 
 
 
 旧ブログより↓
 
私はオサムシマイマイカブリは全然詳しくありませんが、画像の個体を見て、その美しさにビックリしました! ボディーデザインもなかなか洗練されており、曲線美が素晴らしいですね~^^
2010/11/28(日) 午前 1:18 ハル
 
 
マイマイカブリがこんなに綺麗な虫だとは思いませんでした。
やはり、図鑑の画からでは生物の美しさを伺い知ることはなかなか難しいですね。
2010/11/28(日) 午前 2:17[ Dobo ]
 
 
こんなにはっきり赤紫のマイマイカブリは見たことがありません。
九州にはいないんでしょうか?
または気付かないんでしょうか。
早速、崖掘りに挑戦してみようと思っています。
2010/11/28(日) 午前 4:02 雷蔵
 
 
カテゴリから来ました
そういう虫がいるとは知らなかった 面白そうです
私も見つかるかな~
2010/11/28(日) 午前 7:04[ sanma ]
 
 
いゃ~!風呂あがりはキレイだネ~!!
何とも言えない光沢ですね。
2010/11/28(日) 午前 9:03 東北の温泉バカ
 
 
綺麗ですね。
全体画像の両隣は同じ種類でしょうか?
2010/11/28(日) 午前 9:15 ひさ@くわがた
 
 
マイマイカブリをこんなにもじっくりと見ることなんて、
ないと思ってましたが、・・すごく奥の深そうな虫ですね。
すっかり見る目が変わってしまいました。
また、木工用ボンドできれいにするなんて、勉強になりました。
2010/11/28(日) 午後 4:29[ しんさん ]
 
 
しみじみ眺めるとマイマイカブリもきれいなものですね。毎年夏庭でバーベキューをすると明かりにやって来て、孫たちが変な虫がいるとおおさわぎします。
2010/11/28(日) 午後 10:37 とらねこ
 
 
ハルさん、こんばんは。
やはり歩行に特化しているだけあり、草を分けて走るのに都合の良いスリムな流線型の体ですね。
私もオサムシマイマイカブリに関しては駆け出しも良い所ですが、これほどの美しさを再認識させられると、ちょっと放って置けなくなりますよねえ。
2010/11/29(月) 午前 1:35 weaponshouwa
 
 
雷蔵さん、こんばんは。
私もマイマイカブリは夏の樹液でたまに見掛けるくらいだったんですが、街中の公園でも目に付かない所に相当数が隠れているようで、コップ埋めたトラップなんかで沢山採れるようですね。
体色に関しては西に行くほど黒くなるようなんですが、そのかわり体長が大きくなるみたいです。
福江島では70mmに達するような巨大な個体も出るらしく、これは世界最長のオサムシという事になるようですね。
良いポイントに当たると一度に沢山掘り出せるらしいので、機会があれば、やや湿りの崖を崩してみて下さい。
2010/11/29(月) 午前 1:53 weaponshouwa
 
 
Doboさん、こんばんは。
昆虫一般を収録した図鑑だと、一種につき雌雄一対の図版しか載らないので、どうしても標準的な型の標本が選ばれる事が多いんですよね。
図鑑に見るマイマイカブリも、あまり派手でない黒っぽいものが多いような気がします。
こうして近所の個体を頂いてしげしげと眺めてみると大変綺麗なものだし、川を一つ越えればもっと美しいキタカブリがいるって言うんだから、つくづく油断してたもんだと思います。
台湾には、もっと格好良い歩行虫がいるんじゃなかったかな…?
2010/11/29(月) 午前 4:25 weaponshouwa
 
 
こんにちは,初めまして。
利府町の隣町に住んでいる者です。
こんなに綺麗なやついるんですね。恐いくらいです。
2010/11/29(月) 午前 5:19 晴信
 
 
sanmaさん、こんにちは。
一般的に言う所の昆虫採集とは趣を異としますが、こうした綺麗な虫が採れるなら冬でも行こう、崖だろうが岩盤だろうが掘ってやろうという気にさせられました。
私は先天的にセンスが欠落しているようで少ししか採れませんが、それでも生き物の姿の少ない時期に何かしら野外の昆虫が見られるのは楽しい事だと思います。
ホームセンターで買った小さな手鍬で出来るので、ご近所で乾きすぎていない倒木や崖の上部を掘ったら、私などより沢山採れると思いますよ。
2010/11/29(月) 午後 1:41 weaponshouwa
 
 
Kenさん、こんにちは。
色彩も見事ですが、輝きの質がやたらにピカピカと照り返すものでないのが良いですね。
拡大して見ると、細かい彫金が施されたような構造になっており、「細部にこそ神は宿る」
の言葉を思い出させます。
クリーニングのし甲斐があるというものですね。
2010/11/29(月) 午後 2:49 weaponshouwa
 
 
ひささん、こんばんは。
1枚目の画像、上段は中央2頭が。
下段は左の3頭(左端は脚しか入っていませんが)がマイマイカブリです。
同じ崖から出てくるものでも、ちょっとずつ色が違ったりして面白いと思います。
2010/11/30(火) 午前 0:39
 
 
しんさん、こんばんは。
マイマイカブリの存在感と言うのは、一種独特のものがありますね。
身近な大型甲虫はカブトムシやクワガタだけじゃないんだ、と実感させるだけの説得力があると思います。
ボンドパック。
その効果が特によく表れるのはオサムシの類でしょうけど、クワガタなんかにも有効ですね。
ミヤマクワガタにやると、パックと一緒に背中の毛が全部抜けてしまったりするようなので注意ですけど…。
最初に考えた人は偉いなあ。
2010/11/30(火) 午前 0:57 weaponshouwa
 
 
とらねこさん、こんばんは。
灯火にマイマイカブリですか。
あまり考えた事無かったなあ…。
明かりに集まる他の虫が目当てなのかな。
子供達や予備知識を持たない人が急にマイマイカブリを見たら、その感想はやはり「 変な虫 」といった所になるでしょうね。
このひょろ長さが「繊細さ」に見えてくると、病気の始まりという事なんだろうと思いつつ、既に発病してしまいました。
2010/11/30(火) 午前 1:08 weaponshouwa
 
 
晴信さん、はじめまして。
利府も良い場所で、以前は頭部の異常に発達したミヤマクワガタが頻発したものでしたが、グランディ竣工で森の様子が変わって以降は数が減ってしまいましたね。
周囲に潜在しているのだとは思うのですが、やはり良い木を絞れなくなったのは採集の都合上致命的です…。
地上性のマイマイカブリに関してはまだまだ採れるようですが、先は心配。
どの生き物を見るにしても、2010年代なりの新ポイント開拓を迫られているのかも知れないと考えたりしています。
2010/11/30(火) 午前 1:50 weaponshouwa
 
 
写真がホント綺麗で上手ですね。いつも楽しく拝見させてもらってます
2010/12/1(水) 午前 9:56[ shi**taka09*9 ]
 
 
shi**taka09*9さん はじめまして、こんばんは。
当方の拙い記事が御嗜好に叶えば幸いと考えておりますが、なにぶん採集・観察経験が浅く、写真に関しては今年になってようやく一眼に手を着けた所。
見るに耐えるものに少しずつでも近付けたいと考えておりますので、今後も御都合良い時にお目通し頂ければ幸甚と存じます。
2010/12/3(金) 午前 0:19 weaponshouwa