不思議商店

不思議商店
2010/10/4(月) 午前 10:09
 
   
 9月29日のヒメオオ・アカアシ採集の帰り、とあるお土産屋さんへ。
 
 
 
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 遠目に見てどうと思う事も無かったが、店先に近付いて見るとマイタケなど美味いキノコのゴツい塊が積んであるのが目を引く。
 
 大概の商品は、我々が少し前にクワガタを探して歩いていた一帯の山から、お店のご主人の手によって齎された物のようだ。
 
 
 
 
 
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 これは本日の目玉。
 奥から持ってきて見せてくれた。
 
 
 
 
 
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 マツタケのみならず、今年は全般的にキノコの出が遅いようだ。
 収穫量は上々だと聞く。
 
 直接生えている所を撮ってみたいが、マツタケらしい形をした段階では落ち葉に埋まっているのだろうし、生えるポイントの見当も付くまい。
 ご主人に弟子入り、もしくはこの店に就職するか…。
 
 
 
 
 
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 同じく入荷から間もない元気なマムシ
 駄菓子屋で酢漬けイカを入れているような容器に閉じ込められている。
 全体に短く、細い首から胴体(?)が急に太くなっており、ツチノコ的。
 
 宮城県ではマムシが減っており、どうも最近増えているイノシシに喰われてしまっているらしい。
 
 
 
 
 
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 目が縦になっており、凄みの効いた精悍な表情に見える。
 アオダイショウやシマヘビ、ヤマカガシといった連中がツルッとした顔をしているのに対し、マムシの顔はエッジの効いた箱型の印象だ。
 
 この顔を見ると、なんとなく矢口高雄の漫画を思い出す。
 
 
 
 
 
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 近い将来、こうなる予定。
 県内でも山の恵みの濃いこの辺りでは、マムシも減らないものと見える。
 
 
 
 
 
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 天井を見上げる。
 内装が一々趣き深い。
 
 街のデパートも、レイアウトなど見習ったら良いと思うが。
 
 
 
 
 
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 売り物の花カボチャに手を加えたのは誰だ…?
 
 
 
 
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 カボチャに顔付けた犯人が登場。
 近くの家の子だと言う。
 
 
 
 
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 これ以降は、お店の案内嬢に転身。
 クマがいるから見に来なさい、と勧められるまま店の奥について行くと…
 
 
 
 
 
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 黒熊の傍らで 「白くま」 を食べる案内嬢。
 
 あまりに配置が無造作で最初は気が付かなかったが、確かにクマ。
 人が頭から被れるようになっていると言う。
 
 
 
 
 
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 クマ二頭目
 こちらはデカい。
 
 そういえば先日もクマを見たのだった。
 
 仙台辺りは街から山への位置的推移が急激で、車で少し移動するとすぐに生き物の観察が出来る。
 そのため近郊でもよくクマやカモシカが出て、ちょっとした騒ぎになる事が多い。
 
 ここらぐらい山が深くなれば、クマもご近所様と言った所か。
 
 
 
 
 
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 クルミに乗る子熊。
 もの言いたげな瞳 (ガラス玉)。
 
 
 
 
 
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 魚を焼いて頂く。
 岩魚の塩焼き。
 
 ご主人は火力が不足すると見るや、ドライヤーの送風を使って酸素供給量を急激にブースト、炭が弾けて火の粉が舞う。
 囲炉裏のスーパーチャージャーである。
 
 
 
 
 
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 脂の煙も香ばしく焼き上がり。
 ストロボが明るすぎたが、美味いものを目の前に撮り直すのももどかしく、カメラを放って食べてしまった。
 小骨を選り分ける面倒もいらず、大きくかじり付いて良し。
 
 ただ焼くだけで死ぬほど美味いというのが不思議であり、けしからん。
 ヒレの化粧塩まで嘗め尽くさせて頂いた。
 
 
 
 
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 囲炉裏から天井へ煙が滲み込む感じ。
 案内嬢は煙にむせている。
 
 翌日が学校の持久走大会で、この子は8km走ると言っていた。
 子供に8kmはキツいんじゃないかと思ったが、そもそも毎日の通学距離自体がかなり遠いようで、やはり山の子たちは揃って強いのだろうと想像する。
 
 
 
 
 
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 各種ジャムなど。
 誰のネーミングなのか、「 大人のジャム 」 が良いセンスしている。
 
 
 
 
 
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 自分が普段見る分野の外から来た自然の恵みは、好奇心を大いに刺激してくれるものである。
 価格にしても異常に安い。
 
 ちょっとした山の驚異を集めた博物館のようでもあり、もしこれが近所なら飽かずに通い詰める事だろう。
 もとより、街ではこれだけ新鮮にして固有、そして多様な産物は揃うまいが。
 
 
 
                                              2010年9月29日   宮城県。 
 
 
 
 旧ブログより↓
  
その店是非行ってみたいです。
教えて欲しい・・・・。
マムシは居るところに行けばたくさん居ます。
2010/10/4(月) 午前 10:36 ひろっけ
 
 
面白い店ですね。
昔は道端でマムシを売っていたんですが、こんな感じの店はなくなりましたね。
残念な事に熊本には熊がいないかわり、マツタケも岩魚もいません。
白熊は九州出身だと聞きましたが。
2010/10/4(月) 午前 11:41 雷蔵
 
 
黒クマの横で白クマは最高ですね~♪
2010/10/4(月) 午後 0:21[ ひろ1号 ]
 
 
ここは私もたまに寄っています。
私は東北の野草など知らないので、こちらで買って食べ方なども教わりました。
奥さんとここの横を通る度に、こうやって生活できたら幸せだね。って話になります。
昭和さんのリポートで新たな発見です。
2010/10/4(月) 午後 0:28 ひさ@くわがた
 
 
これは素晴らしい・・・。
これからの流通を考える上でも貴重な店ですね。
しかし、この店のオーナーのセンスは抜群だと思います。
「用の美」を感じます。
2010/10/4(月) 午後 4:48 オールドパッション
 
 
ひなびた風情と、ちょっとあやしげな所と、その取り合わせの絶妙さが画像越しにも感じられます。
見たら立ち寄らずにいられない「何か」がありますね。
2010/10/4(月) 午後 8:07[ zo_bula_bula ]
 
 
良い店ですね~。いや表現がイマイチだ。
その店そのものが山であり、そこで生きてきた人間や獣、草も木も
なにもかも、
魂がそこにありそうです。
一度いってみたい・・ ですね。
焼くだけで旨い!極みですね。
2010/10/4(月) 午後 10:33[ しんさん ]
 
 
なんとも、不思議な、まるで、無国籍のようなお店ですね。
黒熊を見せながら、白クマを食す姿・・・・聞きようによっては、ぎょっ!とします。
いのししって、マムシを食べるのですか?
びっくり!!!の、ポチ☆
2010/10/5(火) 午後 4:29
 
 
ひろっけさん、こんばんは。
マツタケが生えるような所にはマムシも多いとか聞きますね。
私は針葉樹林に縁が薄く、マムシを見る機会はそれほどなかったので、今回はポット越しにじっくり観察させてもらいました。
そういえば、お店の名前を聞いて来なかったなあ…(名前あるのかな?)。
仙台の街からはだいぶ遠い所になります。
2010/10/6(水) 午前 4:46 weaponshouwa
 
 
雷蔵さん、こんばんは。
九州には美味い物がたくさんあるじゃないですか。
九州のクマ、表向きは絶滅。
生き残っていても絶える寸前の血でしょうね。
高千穂辺りで探してる人の目撃例はあるって言うし、いつか九州クマの顔が見られれば面白いと思います。
九州はしろくまの本場でしたよね。
水曜どうでしょうで、大泉・安田組が「天文館むじゃき」のしろくまを買いにアーケードを疾走していたのを思い出しました。
2010/10/6(水) 午前 5:06 weaponshouwa
 
 
ひろ1号さん、こんばんは。
まさか白黒を狙ったわけではないと思うんですけどねえ。
彼女の好物だそうです。
次行ったら写真あげてこようかなあ。
2010/10/6(水) 午前 5:10 weaponshouwa
 
 
ひささん、こんばんは。
本当に豊かな暮らしって、こういう感じを言うんじゃないかと思います。
もちろん苦労もあるでしょうけど、いつでも次の季節が楽しみで仕方ないでしょうね。
もっと近ければ毎日でも通うんだけどなあ。
買いに来る人さえいるなら、私もこうした山の麓で虫を売って暮らしたいんですけど。
2010/10/6(水) 午前 5:17 weaponshouwa
 
 
オールドパッションさん、こんばんは。
煩雑・間接的な取引に慣れすぎると、直売は偉いなあと感心します。
誰と誰の取引なのかわからない商売が多すぎるものなあ。
ここは店の規模に対して品揃えが異常に豊富で安いし、内装も狙ってるのか自然と出来上がったのか(仰るように機能美の要素が濃いでしょうね)、眺めているだけで楽しくて仕方がありませんでした。
もう少し街と山が近ければ、こういう場所が増えるだろうに、とも思うし。
輸送・テナント代の上乗せ分くらい高くても、街でやってたら面白がるお客さん多そうな気もするんだけど、どうかなあ。
2010/10/6(水) 午前 5:51 weaponshouwa
 
 
zo_bura_buraさん、おはようございます。
お店って、構えが綺麗なら良いというもんじゃないんですよね。
個人的には小奇麗でつまらない店、というのが最悪だと思ってて。
こういった妙な気配の濃厚で「何かありそう」な店が、もっとたくさんあっても良いと思うんですが。
まず、買う方がこういうお店を選ばなきゃいけないんでしょうけどねえ。
伊勢丹とかイオンのテナントに突然入ってたら面白そう、とか考えてしまいます。
2010/10/6(水) 午前 6:11 weaponshouwa
 
 
しんさん、おはようございます。
野菜や果物にキノコ、魚にヘビに蜂蜜で、奥にクマですから。
仰るとおり、まさに山の縮図でしたね。
これも背景となる山の豊かさあってのもので、昔はこうした場所もありふれたものだったんだろうと思ったりしました。
囲炉裏の奥の棚が、テンの剥製なんか飾ってあって面白かったんですけどね。
ちょっと暗かったので、次行ったらライティング考えて撮りたいと思います(今回はイワナ優先)。
2010/10/6(水) 午前 6:28 weaponshouwa
 
 
ポンさんのお母様、おはようございます。
私もイノシシがマムシなんか喰うかな?と思ったんですが、ニュースではそんな事を言ってましたね。
固い土を掘る鼻と剛毛で、ヘビの牙は通らないと言う事でしょうか。
結構涼しいのに女の子がアイス食べてたので、なんとなくパッケージの銘柄を覗いたら「白くま」じゃないか、と。
あと数年して再訪した時に、彼女がクマくらい仕留めるようになってたら面白い、というか。
一年生で8km走るというし、確率5割くらいでありそうな気が…。
2010/10/6(水) 午前 6:47 weaponshouwa