今期最大見込み コクワガタ

今期最大見込み コクワガタ 
2010/8/23(月) 午後 9:39
 
 
  まだ完全に09年のシーズンが終わった訳ではなく、最大個体と決定するには早いかも知れないが、いい加減この辺りが限界だろうと思われる個体を見たので紹介して置きたい。
 
 
 8月21日の土曜日。
 少し涼しすぎるのが気に入らなかったが、少し山を見ておこうと思って出かけた。
 
 空は高く、風は乾いており、晴れてはいるが汗はそれほどかかない。
 少々出方の鈍った樹液の周りにはキマダラヒカゲが殺到し、それを狙ったカマキリが木に登って来ている。
 
 
 
 
 
イメージ 1

 
 
 少し前までミヤマクワガタが集まっていた林縁のヤナギの木を見上げると、やや高い位置に分厚いクワガタの尻が見えた。
 
 そのサイズから最初はノコギリクワガタかと思ったのだが、それにしてはやけに色が黒く見える。
 
 カメラで撮った画像を拡大して見ると、内歯が立って分厚いアゴ
 隣にはメスがおり、頭部にドルクス♀のコブが見える。
 
 もしかしたらオオクワガタでは…と思った。
 
 出来れば魚眼で寄って撮らせてもらいたかったが、3.5mくらいの高さから降りて来てくれない。
 木を蹴っても落ちる気配は全く無く、近くに落ちていた大きな枝を使って突付き落とした。
 
 ボタリ、と大きな落下音。
 
 
 
 
 
イメージ 2

 
 
 拾い上げてみると、大きなコクワガタだった。
 「 なあんだ 」
 と脱力しつつも、コクワガタとしては格別の大きさに喜ぶ。
 
 アゴに指をやってもギュッと挟んだりはしない。
 セカセカせずに行儀良く偽死のポーズを固める、大人しい個体。
 手に持つと重たく、黒光りする鉱石のような印象である。
 
 サイズは詰めても51mm手前くらいで、先日の個体よりも一回り大きかった。
 一目で特大とわかるようなコクワガタが、今回のように木の幹の目立つ所についているのは珍しい。
 ありふれた種類の割に普段は臆病で、大型個体は特に用心深いはずなのだが、メスの魅力には勝てなかったようだ。
 
 
 
 
 
イメージ 3

 
 
 木にとまっている時に目立っていた、内歯の盛り上がり。
 水平方向よりも、縦に立ちあがった感じだ。
 
 胸部と腹部の継ぎ目には白いダニが固まっていたので、草の茎を使ってざっと落としておいた。
 コクワガタは樹洞で暮らすからなのか、ミヤマやノコギリに較べてダニが取り付いている事が多いようである。
 
 
 
 
 
イメージ 4

 
 
 先日の個体と比較してみた所。
 
 左が先日の個体で、中央が今回採れたもの。
 よく見ると今回の個体も若干アゴ先が磨耗しているが、先日の老個体に較べれば軽微な減りだ。
 それぞれ昨年と今年、一年違いで野外に出たものかも知れない。
 
 右も同日20日に同じ場所で採れた個体。
 サイズは46mmで特大とは言えないが、妙に太っていて愛嬌があるので並べてみた。
 アゴの外側のラインが丸くカーブし、内歯の先が水掻きのように張り出していて面白い個体。
 
 どこにでもいて、どれも同じような形をしているように思われるコクワガタだが、大きな個体を比較してみると個性があって面白いと思う。
 
 
 
 
 
イメージ 5
 
 
 右の個体が木についていた所。
 こちらは腰ぐらいの高さについていたので、魚眼で。
 
 夕方になると、さらに個体数が増すようだ。
 
 
 例年だと、50mm丁度くらいの個体が1頭いれば嬉しいところ。
 今年はその大台を綺麗に超えるものが複数採れて恐いくらいだ。
 
 こうなると知っていれば、昆虫展に来て先日の大きなコクワガタを欲しがっていた子に1頭あげれば良かった。
 
 
 
 
                                                 2010年8月21日  宮城県。 
 
 
 
 旧ブログより↓

凄い凄い!でも、死んだふりは、熊に出会った
人間の特技ではなかったんだね~!!
2010/8/23(月) 午後 9:55 東北の温泉バカ
 
 
ほ~っ、先日の個体が小さく見えますね。
一枚目の画像はオオクワに見えますね。
素晴らしいです。
2010/8/23(月) 午後 10:12 ひさ@くわがた
 
 
コクワってこんなに厳つかったっけ?って驚いています。
コクワといえどもDorcus属特有の迫力の片鱗が見えますね。
ちっちゃいのに凶暴なこちらのヒラタとどちらが強いですかね?
2010/8/23(月) 午後 10:40[ Dobo ]
 
 
こんばんは^^
昔、七ヶ浜でクヌギの樹上に巨大コクワを見た時は、ヒラタかと思いましたね…。
別格級になってくると、どうしてもオオとかヒラタと見紛うもんです^^;
記事読んでて、ますます来季は不作のような気がしてくる(笑)
2010/8/23(月) 午後 11:19 gibachinamazu
 
 
コクワも立派ですね。
僕も偶然職場に飛んできたコクワのオスは、今年は3匹見ましたが、
どれも小さな固体ばかりでした。
去年は5cmクラスが1匹いましたが・・・
2010/8/24(火) 午前 10:29[ しんさん ]
 
 
Kenさん、こんばんは。
特にコクワガタ、スジクワガタなどは固まりやすく、これと近縁のオオクワガタやヒラタクワガタも偽死が多いようです。
おそらく彼らの用心深さが現れているんでしょうけどね。
死んだフリって、それほど有効な手でもないと思うんだけどなあ…。
2010/8/26(木) 午後 10:17 weaponshouwa
 
 
ひささん、こんばんは。
今回の個体は割と高い位置にとまっていて、見上げた時には縦のサイズよりもアゴや胴体の分厚さが目立ちました。
オオクワガタって事はありませんでしたね…。
2010/8/26(木) 午後 10:30 weaponshouwa
 
 
Doboさん、こんばんは。
48mmくらいでコクワの形が出来上がりと思いがちですが、もう一伸びすると顔が変わってきますね。
他の種類の特大個体が太ってくるのに較べ、アゴが伸びて尖ってくると言うか、大人びてくると言うか。
ヒラタとやったら負けそうですが、他の個体と一緒にするとひたすら攻撃を続け、メスを見ても齧るだけなんですよねえ…。
2010/8/26(木) 午後 10:42 weaponshouwa
 
 
義蜂さん、こんばんは。
特大個体といっても他の種類ほど場所を選ばず出るようで、時々図抜けたサイズの話を聞きますね。
以前、市内の子供に見せてもらった大きなコクワガタは52mmあって、サイカチ沼の周りで採ったという話でした。
どの種に関しても、今年のうちにあまり当たりを引き過ぎると、来年以降が恐いですよね。
取り残した分を来年に繰り越せるわけでもないしなあ。
2010/8/26(木) 午後 10:57 weaponshouwa
 
 
しんさん、こんばんは。
ライトだとアベレージは小さくなりますが、たまに大きな個体が飛来する事がありますね。
シーズン序盤だとライト、晩夏には樹液寄りに探すと大きい物に当たる率が高いのかな。
通常50mmあたりが壁ですよね。
近所でも特大を狙えるのがコクワガタの楽しい所だと思います。
2010/8/26(木) 午後 11:13 weaponshouwa
 
 
私の地元ではコクワは40ミリ台後半は採れるのですが、50ミリオーバーは無理みたいです~>< こうして大型個体を並べてみると個性がはっきりと浮かび上がりますね。私は真ん中の個体が好きです。アゴが極太ですらっと長く伸びているところがよいですね。また、この個体は第一内歯の位置がやや下方にあり、内歯と内歯の間隔が広いので、飼育でさらなる大型が狙えそうな良血統のように思います。オオクワの極太血統に特有の「逆ハの字型」のディンプルが、このコクワ君の前胸にもありますね~ 我が家の幼虫君も格好良く羽化してくれるとよいのだけれど...^^;
2010/8/28(土) 午後 6:26 ハル
 
 
ハルさん、さらにこんばんは。
今年はコクワガタの当たり年なのか、48~49mmの大型がポンポン採れて、たまに50mm突破という状況。
特大個体が偶発するというよりは、単純にアベレージごと底上げされている印象です。
今回の個体は今年の記録を更新するサイズで、平たいアゴの根元から分厚い内歯が立ち上がってくる格好良い形をしていたので嬉しいですね。
50mmいった2頭を含め、最近採れた大きな個体の写真をチェックしてみると、エクボ付きが多いようですね。
たまにツルツルって個体がいると、同時に頭が大きかったりするので、体液量なども関係していそう。
50mm超えは2頭とも生かしてあるので、メスを捕まえて増やしてみようかな。
2010/8/31(火) 午後 6:32 weaponshouwa