オウゴンテングアゲハ

オウゴンテングアゲハ
2010/3/7(日) 午前 10:41  
 
 
 
 
 
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 怪蝶である。
 中国から東南アジアにかけて分布。インドには近縁のテングアゲハしかいないのだったか。
 
 どうも話が曖昧なのは、部屋の整理でタッパーから出てきた頂き物の標本だから。
 テングアゲハとこのオウゴンテングアゲハの二種で独立したグループに分類され、アゲハとはいうもののかなり異様な雰囲気の蝶だ。
 
 「天狗」の名の由来となった頭部前方の突起=パルピは、元祖テングアゲハほど突出していない。
 
 
 
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 緑色の強い、後翅に大きな金紋のある方がオス。この金紋が「オウゴン」の名の由来だろう。
 後翅が白く、そこから後ろ向きの突起が何本も出鱈目に突き出ているのがメス。
 子供が描いたチョウチョの絵が、そのまま飛び始めたらこんな感じだろうか。
 
 テングアゲハはモクレン科を喰うようなので、本種も近いものを食べるのだろう。
 食性と容貌から見ても氷河期よりずっと前、二世代ほども古い頃からの遺物に思える。
 
 他のアゲハとデザインの規格が全く異なり、隣の世界から飛んできたような違和感が好ましい。
 
 本種について詳しい話が出来るほどの材料が無いのが残念だが、せっかくの異相なのでちょっとお目に掛けたかった。
 
 
 
                                                        2010年3月7日
 
 
 
 旧ブログより↓
 
こんにちは^^
翅の緑の点描がまた怪しい光を放ちますね…。ツキヨタケの群生夜光かと思う怪しさ。
メスの後翅の出鱈目突起が結構アンティークな形に見えますが…。
東南アジアや中国なんかの奥地には、まだ世間には知れぬ蝶が多そうですね。
発生時期や生息地が極めて限られそうな種類とか、まだまだ…。
2010/3/7(日) 午後 5:37 gibachinamazu
 
 
垂涎ものですね。
どうせ行けないからと諦めていた外国産には、知らない見たことも無いとんでもない造形と色彩があるんでしょうね。
2010/3/7(日) 午後 7:23 雷蔵
 
 
こんなアゲハみたことないww@@;)綺麗というより・・なんともいえない雰囲気ですねぇww^^;)
2010/3/7(日) 午後 11:30 ヒル乃ヨル姫
 
 
義蜂さん、こんにちは。
我々が子供の頃に使った「ジャポニカ学習帳」の表紙に、近縁のテングアゲハの写真が使われていたのを覚えておいででしょうか(漢字練習帳だったかな)。
怪物じみた顔の蝶がいるものだと驚いたもんです。
研究し尽くされた国内でさえ、得がたい種類は少なくないですからね。あの辺りは大型のミヤマクワガタだけでも、ハヤシ、ドンミヤマなんかが最近になって記載されているし。
高く飛び、ライトにも来ないアゲハチョウの未知種がいない訳が無いと思います。
大航海時代みたいに、お金持ちが探検のスポンサーになってくれたら、二・三年向こうに住んで探しますけどねえ。喜んで。
2010/3/8(月) 午前 10:34 weaponshouwa
 
 
雷蔵さん、こんにちは。
珍蝶テングアゲハに、近縁の別種がいると知ったのは1991年くらいだったと思います。
大コレクターとして有名な㈱カメイの亀井文蔵氏の標本を管理なさっている方から、何かの本に使う予定で撮影されたというポジフィルムを見せて頂いたんですが、そのとき見た丸っこい翅形で金紋の大きなオスのオウゴンテングアゲハの姿が、目に焼き付いています。
長じて後、ノセミヤマの野瀬幸信氏の探検隊のレポートの表紙に載ったメスの写真を見て、また仰天しました。
白いテングアゲハ、伝わりづらいと思いますが、かなりセンセーショナルでしたね。
なんか思い入れが強くて、やや喋りすぎたな…。
2010/3/8(月) 午前 10:55 weaponshouwa
 
 
ヒル乃ヨル姫さん、こんにちは。
このデザインがねえ。
悪趣味と紙一重みたいな所があって。
中国辺りのチョウが、こうして人から見ても何となく華美な中国美術を連想させる形態を備えてるのは不思議ですね。
昔の人が絵の手本にする程には採れなかっただろうし。
なんか、どこか京劇っぽいというか、おわかり頂けますよね…。
日本にいたら完全に浮きそう。
自然にもその国ごとの顔がある、これは間違い無いと思ってます。
2010/3/8(月) 午前 11:05 weaponshouwa
 
 
ちょうちょって、羽の模様が、あまり得意ではないのですが。。。
これも、不思議な世界を感じます。
体に模様のない?人間からすると。。。ああいうのが、体にあるって、どんな感じなのでしょうね??
。。。あっ!昆虫は、そんなこと、意識してないですよねぇ??
2010/3/10(水) 午前 0:10  ポン母
 
 
ポンさんのお母様、こんにちは。
羽根は付属物なので、この場合人で言うと着衣のようなものでしょうか。
生まれ持った柄を選ぶ事は出来ないわけですが…。
自分の柄を柄として認識する事はないでしょうが、自然と目立たない場所を選んで住み着いていたりしますから。
環境の好みと形態を、天からワンセットで与えられてるという事ですね。
2010/3/10(水) 午後 0:02 weaponshouwa
 
 
風変わりな尾状突起に緑色のグラデーションが印象的なチョウですね! モルフォチョウのような構造色をもつ鱗粉ではなく、ゼフィルス同様に鱗粉自体に色が付いているのですね~^^
2010/3/11(木) 午後 6:16 ハル
 
 
ハルさん、こんばんは。
奇妙な種としか言いようがないですよね。
普通、チョウの羽根の形はオスのほうが尖ってるもんですが、本種は何だか逆のようだし。
メスの前羽は少し透けてるようで、後羽の脈なんかはトリバネアゲハみたいに構造色が出てるようにも見えるし。
日本の公道に突如カウンタックが現れたような感じで、他から完全に浮いてるんですよね。
クワガタだと、もしツヤハダがデカかったらこんな感じじゃないかな…。
2010/3/11(木) 午後 7:20 weaponshouwa